想元紳市ブログ

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山口洋子『ザ・ラスト・ワルツ』

筆談ホステスが話題になり、テレビドラマにもなった。
しかし、銀座のホステスものでは、断然こちらがおすすめだ。

作詞家・作家の山口洋子著『ザ・ラスト・ワルツ』は、自身が銀座に持っていた有名クラブ「姫」を舞台に、当時の様々な人物の思い出を書き記したもの。
ドラマチックで壮絶なホステスたちの半生、顧客だった有名人たちの逸話、同性愛の男たち……。

その中に、次のようなエピソードがある。

「雨あがりのある夕刻、『お染』のママとばったり行き当たったことがある。(中略)お染さんはちらと私の顔を見ると、小腰を屈めるでもなく会釈をするでもなく、そのくせ充分なリアクションをこちらに伝えて、静かに通り過ぎていった。(中略)『エスポアール』のマダムにもパーティーで会ったことがある。新参者の私が敬意を表して先に一礼して顔をあげると、牡丹の花みたいな艶やかな嘲笑が、あなたの身分でよくこんな席に出てこられたわねという目配せになって、尊大に頷いていた」

こう表された、二人の有名マダムをモデルにしたのが、映画『夜の蝶』だ。

お染を演じたのが山本富士子、対する「エスポアール」のマダムを京マチコ。
祇園から銀座に進出した京女のお染に対して、「エスポアール」のママ、川辺るみ子は銀座らしい華やかな容姿の人。
当時、この2店は互いに敵対し、ホステスの奪い合いや男をめぐる争いなどは、熾烈なものがあったらしい。
そして、映画では、事実を大幅に誇張した激しい女の戦いが描かれる。

お染の半生については、石井妙子著のルポ『おそめー伝説の銀座マダムの数奇にして華麗な半生』に詳しい。

ちなみに、お染こと上羽秀の夫は映画プロデューサーの故俊藤浩滋。
彼の先妻との間にできた娘が女優の富司純子である。

  

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