想元紳市ブログ

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『つきせぬ想い』

香港・台湾映画には観たいものがたくさんあるのだが、たとえ名作でも、DVD化されていなかったり、VHSすら廃番になっていたりで、日本で鑑賞できるものは実に限られているのが残念。

幸いにもDVD化された、1993年の香港映画『つきせぬ想い』は、評価も高い純愛ラブストーリーの名作だ。

不治の病ものという、使い古されたストーリーでありながら、じっとりした暗さはなく、悲劇だというのに、むしろ爽快感すら覚える。

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売れっ子歌手の恋人と破局し、また商業主義の音楽業界が嫌で、家を飛び出した作曲家の青年が、古い部屋を借りる。
階下に住んでいたのが、一家で大道芸人のような生業をして暮らしている若い娘。
次第に、明るく前向きな彼女に惹かれ、自分自身も変わっていくのだが、あるとき、彼女に深刻な病が再発したことを知る。

なんといっても、主演のミス香港、アニタ・ユンのチャーミングな魅力につきる。

そして、特筆すべき、音楽の素晴らしさ。
テーマ曲の『新不了情』は中華圏を代表する名曲だ。
その他、劇中歌の数々、サックスやピアノのBGMも、香港の街に驚くほどマッチしている。
終盤、生活のため、仕方なく歌手に復帰する娘の母親が熱唱する古い中国歌謡も心を打つ。

夜店の金魚売り、並んで見上げる花火など、至るところに散らばる宝石のように美しいシーンが、しみじみと心に残る。

凡庸なストーリーが、一級の映画に変わる秘密はどこにあるのだろう?
このような映画、もっと評価されていい。


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