想元紳市ブログ

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『スポットライト 世紀のスクープ』

今年のアカデミー作品賞受賞作を劇場にて鑑賞した。

カソリック教会の神父たちによる、児童に対する性的虐待。
教会組織ぐるみの隠ぺい工作とトップである枢機卿の黙認というスキャンダルを暴いた、ボストン・グローブ紙記者たちの苦闘を描く、実話の映画化である。

実際に調査にあたった記者チームは、リーダーのロビー、マイケル、サーシャ、マットの4人。
「スポットライト」とは4人が担当する、調査記事を専門に扱う紙面欄のタイトルだ。

結末が自明のストーリーであるにも関わらず、ひたすら調査の過程を積み上げるだけで、観客にサスペンスあふれる緊迫感を持続させた、監督トム・マッカーシーの手腕は相当のものである。

そればかりか、通常、物語に厚みをもたせるサイドストーリーとなる主要人物たちの家庭事情や個人的背景はほとんど描かれない。

マーク・ラファロ演じるマイケルは別居中、レイチェル・マクアダムス扮するサーシャには夫と祖母がいて、マットは子持ち。
これが判明するすべてである。
一組ぐらいはありそうな色恋沙汰も皆無。つまり、個人の事情は意図的に排除されていると言っていい。

そんな中、たった一つの例外がある。

マイケル・キートン扮するロビーだ。

他の記者たちが、ひたすら執拗に取材を続ける中、かすかな迷いと葛藤を垣間見せるのがロビーである。

そして、自らの過去の過ちを悔いる、きわめて短いワンシーン。
彼の内面の葛藤に気づいているのが、ジョン・スラッテリー扮する、同僚のベンである。

ベンは、ロビーにこんな趣旨のことを言う。

「トンネルの中の真っ暗な道を歩き続けている者は、真実という光が射すまで、歩いている道が間違った道だと気づくことなどできないものだ」

一瞬見えるロビーの抱える闇が、本作を一気に人間味あるドラマに仕立てあげたのだと思う。

監督のトム・マッカーシーは、二作目の『扉をたたく人』が実に味わい深い秀作で好きだった。

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Comment

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2016.05.04Wed 23:37 ≫ 編集
Re: タイトルなし
想像していた以上に秀作でした。
もう一度、じっくり観たいと思っています。

『扉をたたく人』しかり、しみじみとした味わいはこの監督の持ち味なのかもしれませんね。
2016.05.06Fri 17:36 ≫ 編集

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