想元紳市ブログ

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『ダウト あるカトリック学校で』

冒頭、教会で神父が信者たちに向かって説教する。

「確信がないとき、どうするか。それが今日の説教のテーマです」

これは、そのままこの映画のテーマである。
しかし、物語が伝えてくるものはそう単純なものではない。
疑惑と確信、信じること、絆、変化することなど、多くの問いを投げかけ、深い思索を求める。
背景にあるキリスト教的道徳観は、日本人には理解し辛い点もあるかもしれない。

1960年代のアメリカ、ニュージャージーにあるカトリック学校が舞台だ。

神父が少年のひとりに性的虐待をしているのではないかと疑い、次第に彼を追い詰めていく厳格なシスター兼校長、そして、二人の間で揺れ動くまだ若く純粋なシスター。

演技派を揃えた役者たちの迫真の演技は圧巻である。

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神父を演じたフィリップ・シーモア・ホフマン、校長を演じたメリル・ストリープは、さすがだとしか言いようがない。
二つの大きな山に挟まれて、エイミー・アダムスは、可憐な花のような存在だ。
そして、素晴らしかったのが、子供の母を演じたヴィオラ・デイビスという黒人女優である。出番はそれほど多くないにも関わらず、強烈な印象を残す。

物語は、終盤に差し掛かると、次第に悲劇の様相を呈してくる。
しかし、それはおそらく、観客が予期しない形で訪れる。
ラストシーン、メリル・ストリープ演じるシスターの心に訪れるのである。

全編を通じて、重要なモチーフとなっているのは「風」だ。
移りゆくもの、変化といったものの象徴として、映画の至るところに顔を出す。

特典映像にあるメインキャスト4人の対談は必見である。

 
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