想元紳市ブログ

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『あまちゃん』その2

あまちゃん』も、ついに最終回を終えた。

途中やや退屈だと思ったこともあるが、こうして終わってみるといいドラマだったとしみじみ思う。

個人的にクライマックスだったと思うのは、アキが『潮騒のメモリー』を新しく録音するシーンである。
お手本を見せて歌う春子と、訪ねてきた鈴鹿ひろ美が、ついに封印されてきた過去に向き合い、邂逅へと至る。

長い間、ずっと自らを苦しめ、拘り続けてきたものが、たった一言であっけなく消えていく不思議。
謝罪と赦し、その後にやってくる安らぎが二人の顔に浮かぶ。
春子とひろ美、さらに太巻の、それぞれの過去が清算される、せつない名場面だ。

主人公はもちろんアキだが、実は、春子とひろ美の生き方こそが、本当の意味で、ドラマの柱だったのではないかと思う。

夏、春子、アキの三世代の女の生き方が時間を越えて繋がり、過去と現在が見事に交差するドラマのテーマは最後まで貫かれる。
三人の名前には、そんなテーマが暗示されているのだ。

鈴鹿ひろ美が「三代前からマーメイド」と歌詞を替えて歌ったことは、大団円の締めくくりに完璧なまで相応しいものだった。

春子とひろ美が春子の部屋で語り合うシーンと、アキとユイが駅の待合室で会話するシーンのカットバック。
様々なことを乗り越えた大人の女性二人が辿り着いた場所……。
未来も未知数の若者二人が夢見ているもの……。

アキとユイが手を取り合い、線路を走り、トンネルを抜け、防波堤を灯台に向かって駆け抜けるラストがいい。

中年のゲイとしては、スーザン・サランドンとジーナ・デイヴィスを思い出したりもする。

『テルマ&ルイーズ』では、二人は最後、追い詰められてなお自由のため、手をつないで崖からダイブし死を選ぶのだから、全く無関係の物語ではあるのだが、アキとユイが、これからいよいよ現実の大人の世界に踏み出すという意味で、二人手をつないで太平洋にダイブしたってよかったのに、とすら思う。


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