想元紳市ブログ

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『麗しのサブリナ』

先日の『ティファニーで朝食を』に続いてもう一本、オードリー・ヘップバーンの代表作『麗しのサブリナ』。

大富豪の御曹司兄弟と、使用人である運転手の一人娘サブリナの恋を描いたロマンチック・コメディーだ。

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兄のライナスをハンフリー・ボガート、弟のデイビッドをウィリアム・ホールデンという、今は亡き3人の美しきトライアングルである。

サブリナはデイビッドのことを想い続けてきたが、所詮、叶わぬ恋。
失意の中、パリに渡り、2年後見違えるような美しい女性となって帰ってくる。
結果、見事にデイビッドのハートを射止めるが、次第にライナスに魅かれるようになってしまう。

身分違いの恋と三角関係という古風なラブストーリーであり、流行にもなったオードリーの洗練されたファッションの方が内容よりも有名ではあるが、本作の魅力は、なんといってもウィットの効いたセリフの数々にある。

例えば、運転手の父がサブリナを戒めるセリフ。

「人生はリムジンと同じ。それぞれ座る場所がある。前の席と後ろの席、そして、真ん中にはガラスの仕切りがある」

軽快な、無駄のないセリフの連続は、監督・脚本ビリー・ワイルダーの真骨頂だ。

身分違いと言ってもさしたる深刻さはなく、おまけに絵に描いたようなハッピーエンドは完全におとぎ話で、さすがこの歳になると、少々白けてしまう。

それでも、観終った後には、ほのかな希望がある。
ある種のノスタルジーと呼んでいいものかもしれない。

良識ある大人たちによる、美しき良き時代の物語――。

ハリソン・フォードによる現代版リメイクが失敗に終わったのは、すでにそんなものは現代にはもう存在しないからである。



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