想元紳市ブログ

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『愚の骨頂 続・うさぎとマツコの往復書簡』

「サンデー毎日」に連載されている二人の往復書簡をまとめた『うさぎとマツコの往復書簡』シリーズ二冊目。

今回、なんと言っても印象的だったのは、マツコが母のことを語った部分である。

母を愛するがゆえに、冷たく薄情にならざるを得ない微妙な想いは、自らを隠す多くのゲイにとって、決して他人事ではないだろう。

無名だったマツコは、8年前に中村うさぎの口利きで一冊の本を出版した。全く売れなかったが、テレビ局からは物珍しさで出演の依頼が殺到したのだという。
しかし、当時のマツコは全て断った。

「アタシはできなかった。何百万人、何千万人に指をさされ笑われるのは屁でもなくても、アタシを産んだってだけで、母までもが指をさされ笑われるのは、どうしても耐えられなかった」

現在の状況に至るまでには、数年に渡る、さまざまな葛藤と孤独な戦いがあったはずだ。

今でも、母親にきちんと話した覚えはないのだという。
ところが、ある日突然、手紙が届き、テレビでいつも見ていると書いてあったという。

「そして、最後は『今日も5時の生放送を見ます』で締められていたわ。母には見れないと思っていた東京ローカルの『5時に夢中!』をずっと母は見ていたのよ。(中略)アタシ、思わず大笑いしちゃったわ。そして、孤独ではない自分を再確認し、号泣したわ」

それに対する、うさぎの返事。

「言葉の上っ面だけじゃなく、その裏に潜む優しさを受け取ることのできる人間は、ボロクソに言われながらもあんたをしっかり理解してる。赤の他人でさえそうなんだから、あんたのそっけない態度の裏にある泣きたいほどの愛情を、お母さんが受けとってないはずないじゃない?」

さすが魂の双子、うさぎの優しさが胸を響く。


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