想元紳市ブログ

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『ブルーバレンタイン』その2

ブルーバレンタイン』をDVDで観直して、これはやはり今年のNo.1の映画かもしれないと思った。

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ディーンとシンディ、ごく平凡な一組の男女が出逢ってから結婚するまで、そして、結婚が崩壊していくまで。
二つの異なる時間が交差しながら進み、愛の成就と破局の瞬間が、ラストで見事に重なる。

「誰かの夫になりたかった訳じゃない。誰かの父になるのが人生の目標じゃなかった。
でもこれは俺が求めてた人生だ。気づかなかったが、他には何も望まない。大事なのは家族だ」

喧嘩し一度は草むらに捨てた結婚指輪を拾いに戻る二人。

二人がついに避けられない破局を迎える時、交わされる言葉の数々に泣いた。

大好きなシーンの一つが、二人の初めてのデート、夜の街角でダンスをするところ。

誰もいない深夜の路上、安っぽい洋品店のウィンドウの前で、ディーンがウクレレを弾きながら歌い、シンディがあわせてステップを踏んでみせる場面は、せつないまでに愛おしい。

それは、二人が出逢ってから別れるまでの年月のうちで、実はあのときが最も幸せだった、と後から振り返って初めてわかるようなひとときだったはずだ。
人は誰もが、過去の恋の封じ込めた記憶の奥に、そんな瞬間があると思う。

『巴里のアメリカ人』や『プリシラ』など、好きなミュージカルダンス映画はたくさんあるけれど、そういった映画ではない、忘れられないダンスのシーンのいくつかを紹介。

『レナードの朝』
奇跡の薬で30年の眠りから目覚めたレナードと、病院で出逢ったポーラの短い恋。
症状の再発を知ったレナードは、病院のカフェテリアでポーラに別れを切り出す。
既に硬直の始まっているレナードの手をとるポーラ。
白いシーリングファンの下、二人が静かに踊るシーンは優しさと哀切に溢れている。

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『フィッシャー・キング』
ホームレスのペリーが片思いしているのは、超地味で不器用なOLのリディア。
NYグランドセントラルステーションで、通勤途中のリディアが来るのをじっと待つペリー。
雑踏の中にリディアの姿を発見すると、巨大な駅構内が、妄想の中で、眩いばかりのダンスホールに変貌する。

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『ワイルド・アット・ハート』
殺人犯のセイラーと恋人ルーラの逃避行。
アメリカの広大な大地をオープンカーで走り抜ける途中、二人は車を下り、カーラジオのロックに合わせて、激しく下品なまでに踊り狂う。それが夕焼けの遠景の一部と化していくときの比類ない美しさ。

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