想元紳市ブログ

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『キッズ・オールライト』

アネット・ベニングとジュリアン・ムーアという演技派女優二人が、レズビアン・マザーを演じた『キッズ・オールライト』。

アネット演じるニックとジュリアン演じるジュールズは、長年連れ添った中年のレズビアン・カップル。
18歳の娘と15歳の息子は、精子バンクを利用してもうけた子供だ。
その子供たちが、ちょっとした好奇心から、精子提供者の父親ポールと会うことになったことから、4人の関係がぎくしゃくし始める。

そして、ジュールズとポールが関係を持ってしまうことで、家族はついにバラバラになる。

「ポールは事実上の父親であり、不倫にはあたらない」というある人の感想には正直驚いた。
むしろ、ニックは、それゆえに一層苦しんだと思う。
既成の枠組みを乗り越え、今まで必死に作り上げてきた自分の家族が、血のつながる者によってあっさりと破壊されようとしていること。

家族というものを、当たり前のように手に入るものだと思っている人には、なかなかこの映画の根底にある寂しさや孤独というものを理解することはできないだろう。

ニックが、必死に守ろうとする家族。
それは覚悟や闘いの末、やっと手にしたものである。

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物語の設定自体は、ゲイからすると、近くて遠い。
しかし、描かれているテーマは普遍的であり、同時に、性的マイノリティーならではの心打つものもある。

ただ、本作、当のレズビアンからは甚だ不評らしい。
まず、ジュールズがポールと寝てしまうこと、そして、ゲイポルノを見ながら二人がセックスするといったディテールがレズビアンとしてあり得ないということらしい。

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俳優陣は、みな好演。
とりわけアネット・ベニングの素晴らしさは、『ブラック・スワン』のナタリー・ポートマンと主演女優賞を争っただけのことはある。

マーク・ラファロ演じたポールに、一切の救いがないのが、残酷だ。


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