想元紳市ブログ

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『カズオ・イシグロをさがして』

イギリス在住の作家カズオ・イシグロを追ったドキュメンタリー『カズオ・イシグロをさがして』を観た。

ほとんどメディアに登場しない作家の単独インタビュー、そして、代表作の秘密を紐解くことで作家の本質に迫る。

イシグロは、5歳のとき、長崎から家族と共にイギリスに移住した。
既に帰化し、もう日本語は全く話せないという。
発表した6冊の長編小説は、全世界40ヶ国で発売され、今や現代英米文学を代表する作家の一人だ。

残念ながら、自分はまだ1冊も読んだことはない。
映画化された『日の名残り』を観ただけだ。

初めて彼の話す姿を見たが、知的な容姿と静かな語り口、発せられる言葉の数々に、魅了されてしまった。

若いときはずいぶん様々な仕事を経験したという。
とりわけ、20代のとき、ホームレスの福祉施設で働いたことからは、極めて重要なことを学んだ。

「私は、追い詰められた人間というものにある種の敬意を持つようになった。人間が全てを失ったとき、いかに自分を鼓舞するか、いかに尊厳を保ちうるのか、その方法を学んだ」

小説の一貫したテーマは「記憶」。

「記憶は、死に対する部分的な勝利。大切な人を死によって失っても、彼らの記憶を持ち続けることができる。それは誰にも奪うことのできないもの」

もう一つが「大人になること」。

「大人になることは、自分の至らぬ点を認め、自身を赦すことだ。現実の人生は困難だが、それでも折り合いをつけることを学ぶべきである。自分自身に完璧を求めてはいけない」

現在、2作目の映画化作品『わたしを離さないで』が公開中である。

 
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