想元紳市ブログ

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『ファン・ジニ』

以前ハマった韓国ドラマ『ファン・ジニ』を久しぶりに観直した。

李氏朝鮮中宗期に実在したという、朝鮮一と言われた妓生(芸妓)の半生。

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今回、強く心に響いたのは、主人公ジニの激しい愛の物語より、脇役であるオムスという名の中年楽士の愛である。

宮廷一の優れた楽士でありながら、ヒョングムという名の一人の女性を愛したがためにそれを捨て、彼女が暮らす地方の教坊で、楽器を弾きながら20年以上も寄り沿い続けた男。

ヒョングムは盲目で、別の男を心に住まわせている。
しかし、全てを受け入れ、愛する気持ちも胸の奥深くに隠し、ただ静かに、傍で見守るのがオムスの愛の形だ。

ある日、ジニがオムスに尋ねる。

「オムスさまの信じる愛とは何ですか?」

すると、オムスが答える。

「緩やかな調べだ。早い調子で軽やかに進むのではなく、ゆったりとして物悲しくも聞こえるが、情緒に溢れる、そんな調べだ。誰もが先を急ぐ世の中だが、ゆったりと流れる愛が、一つぐらいあってもよいだろう」

死期を悟ったヒョングムは、オムスに自分のために楽器を奏でてくれるように頼む。
それを聞きながら、ぽつりとつぶやく。

「良い音色ですね。一生心に刻んでおきたい尊い音です」

この一言で、オムスは自分の人生が、間違っていなかったことを確信したに違いない。
そして、ヒョングムの死と共に、オムスは、一人教坊を旅立つのである。

 
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