想元紳市ブログ

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『二人の旅路~日中激動を生きた京劇夫婦』

NHKドキュメンタリー『二人の旅路~日中激動を生きた京劇夫婦』を観た。

京劇の大スターだった中国人の夫と、京劇女優で残留孤児だった妻。

日中戦争、文革、日中国交正常化など歴史の嵐に翻弄され、二人は波乱の半生を歩む。
父親が日本人であることから、数々の差別に苦しんできた妻。
二人は、日本に移住することを決意する。
夫は、京劇スターの座を捨てて。

番組では二人の生い立ちから出会い、結婚、移住に至る経緯を紹介し、ある目的で中国を再訪する様子を追う。

かつての所属劇団から招かれ、20年ぶりに舞台に立ち『覇王別姫』を演じるため。
もう一つの目的が、妻の中国人の母が亡くなり、散骨をするためだ。

戦後すぐ日本に強制送還された日本人の夫を想い続けた母だった。
海に散骨してほしい、という遺言は、そのむこう岸でまだ生きているかもしれない父への思いからではないか、と娘は思う。

夫が20年ぶりに故郷で覇王を演じる姿に、胸が詰まった。

「妻に今も自分が変わっていないことを見てもらいたい。妻への愛のつもりで演じたつもりだ」

当初は姫も妻が演じ、夫婦共演の話もあったそうだが、妻は固辞した。
『覇王別姫』の結末が悲しい別れだから、それを二人で演じたくなかったからだ。

『覇王別姫』の物語が二人の歩んできた道のりと重なる。

妻は言う。

「自分のために、夫に京劇を捨てさせてしまった。中国にいたら、スターとして豊かな生活が送れたのに、たいへんな苦労をさせてしまったことを、ずっと申し訳なく思い続けてきた」

それに対し、夫は答える。

「そんなことは考えるべきではない。人生に苦労はつきものなのだから……日本で暮らした20年が自分にとって一番幸せだと思っている」

今も寄りそいながら、二人は福岡で暮らしている。
さぞや昔は相当の美男美女のカップルだったのだろう面影は今も健在だ。
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