想元紳市ブログ

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『スプリング・フィーバー』

渋谷で見た中国映画『スプリング・フィーバー』。

政治的理由で映画製作を5年間禁じられたロウ・イエ監督がゲリラ的に撮影した本作は、南京を舞台にした、5人の男女の内的彷徨の物語である。

かつてドラァグクィーンだっだゲイの青年、
その青年を愛する男、
男の妻、
妻に依頼されて男を尾行する青年、
その青年の女。

ハンドカメラで撮影された映像は揺れに揺れ、リアルな男女の日常が生々しい。

柱になるのは狂おしいまでのラブストーリーであることは間違いないのだが、観たあとの印象はすんなりと単純なものではない。
そして、関係の中心に同性愛があるにもかかわらず、むしろゲイとストレートの境界は曖昧だ。

曖昧なのは、5人の人物描写も同じである。
5人の個人的な背景は一切描かれることなく、彼らの今と今の欲望の行き先だけを淡々と捉えていく。

5人とも一度も自分の内面の苦悩を声高に語ることはない。
例えば、夫がゲイであることが判明し、激怒する妻ですら、あくまでも表層的な怒りにしか見えない。
去っていた青年に泣きつく夫ですら、心奥の真意は深く閉ざされている気がする。

本当の思いや苦悩、絶望は、結局本人だけのものであり、他人には決してわからない、とでもいうように。

劇中、何度も現れる、水に浮かぶスイレンの花。
自分には、水面下が隠れて見えないスイレンが、これら人間の姿を象徴しているようにも思える。

終盤、ゲイの青年は、恋人の妻に切り付けられ、首に大きな傷を負う。
しかし青年は、その傷跡すら、上に花の刺青を施して覆い隠してしまうのである。

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