想元紳市ブログ

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『あの日、欲望の大地で』

傑作『バベル』の脚本家ギジェルモ・アリアガの初監督作品である。

本作も『バベル』同様、縦糸と横糸が複雑に絡んだ3つのエピソードが同時に進行する。

何やら重い過去を背負い、刹那的なセックスに身を任せているレストランの女マネージャー。
夫と子供たちに囲まれながら、不倫に溺れる主婦は、過去、乳がんにより乳房を切除している。
目の前で、父親が、飛行機事故により瀕死の重傷を負うのを目撃するメキシコ人の少女。

主演はシャーリーズ・セロンとキム・ベイシンガー。

ともに好きな女優だ。
特に、実在の女性殺人犯を演じた『モンスター』で強烈な印象を残したシャーリーズ・セロン。
南アフリカ生まれで、母親がアル中の父親を射殺したという、壮絶な過去を持つ彼女は、だからこそ本物の女優だと思う。

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映画のテーマは母親と娘。
罪と赦しをめぐる、心の葛藤の描いたドラマだ。

複雑な構成に違和感を覚える人もいるだろう。
しかし、人間の個々の内面にある感情や記憶とは、このような時空を行き交う断片の積み重ねではないだろうか?

根底には、一貫して重苦しい空気が漂っているが、最後の最後に、ほんのわずかな、ろうそくの灯のような希望が灯る。
シャーリーズ・セロンがラストに見せた顔が忘れられない。


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